宋申 アプリリア CR150 の正体は モンディアル にあり!

最近、我がブログには CR150 をサーチエンジンで検索して入ってくる人が多い。
悔しいが陳腐な建設ヤマハ YB125SP よりよほど注目度の高い車種なのであろう。
 また、これ系デザインの日本メーカー車は存在していないから注目されているのだとも思う。日本人にこのデザイン美を実現しろといっても、なかなか難しいだろう。 そのうえ、日本のバイクメーカーは拠点が遠江などの大都市から離れた片田舎なので、デザイン美が育ちにくく、目の肥えた消費者を魅了させるようなデザイン車種が出てくる事が極めて少ないので斬新なCR150が注目されるのだろう。

 これはおそらく自動車会社にも言える。デザインでいくと仏車、イタリア車、ポルシェ、アウディなどにはまるで敵わない。 少なからず日本ではどのような商製品でもデザイン部門は東京、大阪、横浜、神戸以外に拠点を置くべきではないと考える。

そして、デザイン美が実現できないとすぐにマネ(真似)に走るのが日本車メーカーの特徴なのである。オリジンを大切にしてほしいと切に思う。

 デザインなどの美的感覚は外国で言えばパリ、ミラノ、ローマ、アムステルダムなど町の歴史、文化や生活美をそこの大半の市民が尊重しているような風土でしか養われないのだろう。日本では京都あたりがこれに該当しそうなものだが、やはり駄目だと思う。プライドが高い割に美や伝統への貢献という点でまるで中身が伴っていないからだ。

さて、話をお題のものに戻す。

どうやらCR150は 宋申(ZONGSHEN)ないし アプリリア で製造販売されているものの、オリジンは他社、他製品にあるらしい。
宋申アプリリアHP:
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引用元:上記紹介のHPより

その他社というのが、FB Mondial Moto という会社。

たしかに、宋申アプリリアCR150にMondialのエンブレムが付いていた。その時には謎なマークと思っていたが、どうやら歴史的には名門のメーカーのエンブレムだったようだ。不覚である。
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赤い奴。
1929年創立のミラノの会社で、第二次大戦後すぐの頃はレースでドゥカティMVアグスタとともに大活躍していたらしい。
 でも現在のMondialはブランドオーナーに変遷があり、ほぼバイクメーカーとしての実態はなく(https://www.fbmondial.com/)、デザイン供給のみで、2015年にFB Mondial ブランドとしてローンチしたHPS125/250 (hipster)は エンジンなどはピアッジオ製、工場も中国ピアッジオ、つまり宋申の工場で製造ということである。

つまり CR150 = HPS125/250 (hipster) の150cc版 なのである。

HPS125/250 について詳しくHPが立てられていたので紹介しておく。

会社がうまくいかずに潰れても、どうにかしてでも歴史文化伝統を守るというイタリア人の姿勢は尊敬に値すると思う。 フィレンツェの街並みがそのまま残ったりする所以だとも思う。 日本だと、この手合いのものはバッサリと切り捨て、矢継ぎ早に新しいものに移行し、過去の軌跡は無かったことにしてしまい、伝統美はまるで引き継がれていかない。だから江戸には高層ビルに高層マンションだらけでサムライ屋敷などこれっぽっちも残らないのである。

ひとつ言えることはCR150は、FB Mondial 復活の狼煙の世界戦略車だったのである。

こうなると、このバイクますます欲しくなってくるところである。